寒天について、よくいただくご質問がコチラ。
「粉寒天、棒寒天(または角寒天)、糸寒天、この3つの寒天には違いがあるのでしょうか?」
はい、あります!大いにあります!!和菓子作りに大きく作用する、この3つの違い。和菓子のレシピ本では、あまり詳しく書かれていませんね。
しかし和菓子作りでは大事なポイント。ぜひ覚えておきたいところ。今回は3つの寒天の違いと、使い分け方についてご紹介します。
材料のことが分かると、和菓子作りはより一層楽しくなりますよ。
違いその①:形
形が違います。名前の通り、粉寒天は粉状、棒寒天は長い棒形、そして糸寒天は細い糸状です。
なお、重さは棒寒天が1本8g、糸寒天が1本約0.2gです。
違いその②:原材料
原材料が違います。
棒寒天と糸寒天は、海藻の天草から作られています。棒寒天は、一部オゴノリも使われています
粉寒天は天草やオゴノリ、その他の海藻を合わせて作られているものが多いです
違いその③:製造方法
製造方法が違います。
棒寒天と糸寒天は、寒い冬に戸外で凍結・乾燥させて作られます。そのため、天然寒天とも呼ばれています。
粉寒天は、工場で作られています。そのため工業寒天とも呼ばれています。
棒寒天の作り方はコチラもご参考に

違いその④:お菓子の仕上がり
お菓子の仕上がりが違います
棒寒天・糸寒天は、粘りのあるお菓子が出来上がります
粉寒天は、コリコリとした食感の仕上がりになります。
いくら粉寒天を使って作っても、棒寒天や糸寒天と同じような仕上がりにはなりません。そもそも無理。
違いその⑤:使い方
使い方が違います。
棒寒天・糸寒天は、1. 浸水させて戻す 2. 煮溶かす
粉寒天は、1. 水に振り入れる 2. 煮溶かす
寒天の基本の使い方は、下記もご参考に

棒寒天と糸寒天の違いは?
違いは形状。棒状か糸状かの違いです。
天草からところてんを作り、外で乾燥させると寒天になります。そのところてんを棒状にして干すか、糸状にして干すかの違いです。
使い方や出来上がりなどはほぼ同じです。
なお、棒寒天は長野・茅野を中心に作られ、糸寒天は主に岐阜県です。昔からの伝統でしょうか。
3種類の寒天の使い分け方
作る和菓子によって使い分けています。
寒天主体の和菓子を作る場合(ようかん、水ようかん、錦玉羹、あんみつなど)は、糸寒天か棒寒天を使うのがおすすめ。寒天独特の粘りが欲しいですから。
一方、寒天を補助的に使う場合(あんを固める/ツヤ出し寒天/寒天が溶けにくい材料を使う)は、粉寒天がオススメです。
ちなみに、あんこラボではいつも糸寒天を使っています。量もちょうどよく、溶けやすく、使いやすいので、重宝しています。専門店で購入しています。
寒天和菓子のレシピ








教えていただきたいのですが、レシピに「粉寒天○g」とある場合、糸寒天に置き換えるときも同じ重さで大丈夫でしょうか?
はい、粉寒天と糸寒天は量が異なります。私は粉寒天:糸寒天=3:4の比で計算しております。ご参考までに。