【和菓子の旅】棒寒天作りの本場「長野・茅野」を訪ねる旅レポ

和菓子作りを始めると、知りたくなるのが素材のこと。どこで、どうやって作られているの?など、意外に知らないことも多いのです。和菓子を極めるなら、素材のことも学びたい。

今回は、和菓子材料に欠かせない「寒天」を知るべく、棒寒天作りの本場「長野・茅野」のイリセンさんを訪問しました。

当日のレポと共に、棒寒天の作り方も合わせてご覧ください。

寒天製造現場を巡るツアーの参加レポ

なぜ、寒天は長野・茅野で作られるのか?

寒天の原材料は、海藻の天草。にも関わらず、寒天は海から遠い長野県や岐阜県で作られています。

なぜ、これらの地域で作られるようになったのか。じつは気候が大きく関わっています。

寒天作りに欠かせないのが、低温と乾燥。真冬の低い気温の下で、カラッカラッになるまで乾燥させて作ります。それゆえ氷点下の気温と乾燥が必要です。

茅野市は、八ヶ岳や蓼科山などの山に囲まれた盆地の中央にあり、真冬は氷点下まで気温が下がります。さらに晴天率が高く、湿度の低い乾燥エリア。

だから、茅野は寒天作りに最適な場所なのです。その他、長野の伊那や岐阜の恵那なども似たような気候で、寒天の一大産地となっています。

ちなみに、同じ長野でも、長野市や白馬、あるいは軽井沢などのエリアは、雪も多く、湿度も高いため、寒天作りには不向きです。

茅野を訪れた当日は、気温4℃。氷点下の寒さを覚悟して行ったのですが、予想外の温かさ。

寒天作りにはもっともっと低い気温が必要とのこと。今後、暖冬が続くと寒天作りも厳しくなりますね。

それにしても茅野の空の美しいこと。遠くの山々もきれいに見えました。

寒天の製造現場

①寒天の原材料を知る

ツアーの最初は、寒天の原材料を知るところから始まります。寒天の原材料は天草(てんぐさ)です。ところてんと同じですね。

そもそも天草はどのように作られているのでしょうか?

日本近海に生息するテングサ科の海藻(マグサ、オバクサ、ヒラクサなど)を採取し、天日干ししたものです。

これらの天草を仕入れ、洗い、煮溶かして、固め、凍らせて、乾燥させると寒天が出来上がります。


天草です

②寒天が出来上がるまでの工程を知る

1. 天草の洗浄

大きな金属製の樽のような容器の中で、天草を洗い、汚れを取り除きます。容器のサイズは大人4~5人が入るほどでしょうか。

洗浄には大量の水が必要だとのこと。その点、茅野は地下水が豊富な地域。冬でも凍らない地下水が寒天作りに欠かせないそうです。

2. 天草を煮る

洗浄後は、天草を煮る工程です。大きな釜に湯を沸かし、天草を煮詰めていきます。湯が沸くまで数時間かかるとか。燃料費も大変ですね。

3. 天草を固める

煮溶かしたものを容器に入れ、固めます。

4. 固めたものをカットする

固めた後は、特殊な刃でカットします。実際にカットを体験しましたがきれいにカットするのが難しいですね。途中で歯がずれて、寒天が欠けてしまうこともありました。

5. 天日干しする

カットしたものを天日で干します。箱から取り出した後に、上から針を刺します。これは形を崩さないために行う工程だとか。

ちなみに、糸状に天突きし、天日干したものが糸寒天になります。

時間をかけて乾燥→凍結→乾燥を繰り返し、寒天が出来上がります。天候の悪い日には、寒天を屋内に入れ、また外に出す、を繰り返し行うそうです。

寒天作りは、手間と時間がかかるもの。そして重労働。これだけの手間をかけて作られていることを知ると、寒天のありがたみが変わってきます。

③寒天を学んだあとは、寒天試食

最後は寒天の試食タイム。寒天スープや、ところてんをいただきました。

寒天スープの作り方は、寒天を少しの間浸水させ、スープの中に入れるだけ。手軽にできて、食物繊維も取れるので、ぜひ家で作ってみようと思いました。

なお、和菓子に寒天を使う場合は、何時間も浸水させてから使いますが、そのまま食べる場合は30分ほど浸ければいいそうです。

帰路、中央本線の車内から、茅野の寒天畑が見えました。寒天は畑で作られており、夏は野菜やそばを、冬は寒天を作っているそうです。

寒天ツアーの詳細はコチラ

長野・茅野の寒天ツアーは、ちの旅さんが主催。

ご興味のある方は、ちの旅さんのホームページをご覧ください

寒天についてはコチラもご参考に

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