寒天は、和菓子作りに欠かせない材料の一つ。羊羹、あんみつ、錦玉羹を始め、最中餡、どらやき餡などにも使われています。
和菓子を作るなら、知っておきたい寒天のこと。
寒天は何から出来ているの?寒天はなぜ固まるの?どんな種類があるのか?使い方は?など
寒天のことを知ると、和菓子作りが上達すること間違いなし。材料を知らずして、お菓子は上手く作れません。
今回、まずは知っておきたい寒天の基礎知識をまとめました。ぜひご参考に!
寒天の基礎知識
寒天は何から出来ているの?
寒天は海藻の一つ、天草(テングサ)から出来ています。
海から採取したテングサを煮溶かし、固め、天日干しで乾燥させます。
製造時期は、厳冬の12~2月頃。産地は、長野や岐阜県などです。
何日もかけてカラカラになるまで天日干しされ、大変な時間と手間をかけて作られているのです。
寒天の製造工程については、以前のレポもご参考に!
【和菓子の旅】棒寒天作りの本場「長野・茅野」を訪ねる旅レポちなみにテングサは総称。マグサなど数種類の紅藻類を合わせてテングサと呼んでいます。
テングサ
ところてんと寒天の違いは?
寒天と似たようなものに、ところてんがあります。ところてんと寒天の違いは何か?
ところてんは、テングサを天日干し、乾燥させたものを煮溶かし、固めたもの。
寒天の工程と似ていますが、じつは寒天の途中にところてんがあるのです。厳密にはやや異なる部分もありますが、ところてんを棒や糸状にしたものを天日で干すと、寒天になります。
昔々、ところてんを真冬の時期に戸外に放置してしまったことで、寒天が生まれたというエピソードも残っています。
ところてんを棒状にして、天日干ししているところ
寒天はなぜ固まるの?
寒天が固まるのは、寒天の成分「アガロース」や「アガロペクチン」によるもの。
寒天を煮溶かすと、これらの分子構造が崩れますが、冷えると再び元に戻ろうとします。そして網目構造を形成し、その中に水を閉じ込め、固まるそうです。
寒天が固まる温度は30℃程度。常温でも、固まります。
寒天にはどんな種類があるの?
寒天には3種類あります。
1. 棒寒天(または角寒天)
棒状の形をしたもの。昔からよく使われています。
2. 糸寒天
細い糸状の形をしています。和菓子屋さんでよく使われています
3. 粉寒天
パウダー状の寒天。最近は手軽に使えるので、よく使われています
寒天3種類の違いや、特徴など下記もご参考に
【寒天②】粉寒天、棒寒天、糸寒天、何が違うの?違いを5つ、まとめました
寒天はどのように使うの?
寒天は、水で戻し、鍋で煮溶かして使います。(粉寒天は水で戻す工程はありません)
そして煮溶かした寒天液に、砂糖やあんを加え、固めると、羊羹や錦玉羹などが出来上がります。
寒天の基本の使い方については、下記もご参考に
【寒天③】寒天の基本の使い方
寒天でどんな和菓子が出来るの?
寒天和菓子レシピをご紹介しています。ぜひお試しください!
水羊羹の作り方 抹茶水ようかん の作り方 あんみつの作り方 牛乳寒天の作り方 やわらか寒天ゼリーの作り方 丸ごと柑橘寒天ゼリーのレシピ 煎茶あんみつの作り方 シンプルな錦玉羹の作り方