【京都和菓子巡り】京都で味わう、上生菓子の魅力

和菓子の聖地、京都。

京都を訪れたら、京菓子の魅力を味わってみませんか?

ここ数年京都に通い続け見つけた、京菓子の魅力。まだまだ知らないことも数多くありますが、少しでもその魅力をお伝えしたく、シリーズでご紹介しています。

京菓子の魅力を知ると、きっとあなたも和菓子の世界にもっともっとハマりますよ。

今回のテーマは「上生菓子」

京都には四季折々、美しい上生菓子を作るお店がたくさんあります。それらは京都にしかない、京都でしか味わえないものです。

京都の上生菓子の魅力を体感してみませんか。

京都・上生菓子の魅力を味わう

上生菓子とは?

そもそも生菓子とは、賞味期限が当日または翌日までの、保存のきかないお菓子のこと。中でも茶の湯などに用いられる生菓子は「上生菓子」と呼ばれています。

具体的には、あんを使った練り切りやこなし、きんとん、求肥、薯蕷、外郎、葛などがあります。

京都の歴史は茶道と切り離せません。和菓子も茶道と共に歩んできました。だから京都の和菓子屋さんの店頭には、四季折々、色とりどりの上生菓子が並びます。

京都の上生菓子は、種類の豊富さ、デザイン性、表現方法、どれをとっても他を圧倒。京都に行ったら上生菓子をいただかないのはモッタイナイです!ぜひ、京都で季節の上生菓子をいただきましょう。

魅力その1:一期一会の楽しみ

上生菓子は季節ごとに作られるもの。

いつ行っても同じお菓子がある訳ではありません。季節ごとに、訪れる度に、異なる和菓子に出会います。

だから一期一会。どんな和菓子に出会えるのか、出会いを楽しめるのが魅力の一つ。

春なら梅や桜をテーマにした和菓子、夏なら紫陽花や菖蒲、秋には菊や紅葉、冬は椿、水仙など。

さらに素材も変わります。春は本わらび、夏は葛や錦玉、秋は栗、冬は薯蕷など。またきんとんは季節ごとに色や意匠が変わります。

ぜひお店を訪ねて、上生菓子との一期一会を楽しんでみてください。

上生菓子は多くのお店で一つから購入できます。あまり沢山購入しても、賞味期限はほとんどが当日中なので、無理して購入されませんように。

 

魅力その2:選ぶ楽しみ

上生菓子の種類は様々。こなし、きんとん、ういろう、薯蕷まんじゅう、葛、わらび、錦玉、羊羹、羽二重餅、道明寺など。

お店では、常時3~4種類の生菓子が販売されています。

どれを選べばいいのか、迷うところですが、ぜひ食べてみたいものを選んでみましょう。

見た目の美しさから選ぶのもOK。食べてみたいものを選ぶのもOK。

さらに菓名(お菓子の名前)で選ぶのもOK。来年も同じ和菓子があるとは限りません。その時に目や心を奪われたものを選びましょう。


塩芳軒さんにて

魅力その3:お店を訪ねる楽しみ

上生菓子の購入は、和菓子屋さんの本店・支店、あるいは京都市内のデパ地下(タカシマヤや大丸、伊勢丹)などでも可能です。

しかし、せっかく京都に行ったなら、和菓子屋さんの本店を訪ねてみてください。

京都の和菓子屋さんも様々。京都の中心街に重厚感ある店舗を構えるところから、住宅街にひっそりとたたずむお店、石畳の雰囲気ある通り沿いのお店など。

どのお店もそれぞれに雰囲気があり、店内に古い菓子道具などを展示しているところもあります。その雰囲気を味わえるのが京菓子の魅力。

そして、店内でお店の方とぜひお話ししてみてください。京都言葉を聞くことができますよ。関東人の自分は、京都独特のイントネーションを聞くのが嬉しくて、嬉しくて..

京都・上生菓子、オススメの3軒

本当はもっともっとオススメしたいところですが、今回は3つに絞りました。ぜひ訪ねてみてください。

・塩芳軒(しおよしけん)

1882年(明治15年)創業。京都御所から歩いて15分程のところにあります。最寄り駅は地下鉄・今出川駅、バスなら堀川中立売停留所です。

店前には大きなのれんと京格子。京都ならではの風格を感じさせます。

店内のショーケースには、季節の生菓子が並びます。塩芳軒さんの生菓子はとにかく美味しい。

午前中早めなら予約無しで購入できますが、早めに行きましょう。

初めて塩芳軒さんに伺ったのは、まだ寒さの残る2月下旬頃。その時は本わらび餅を購入しました。本わらびの美味しさに感動したのを覚えています。

2回目の訪問は10月中旬。この時は栗の生菓子をいただきました。

営業時間:9:00~17:30
定休日:日曜・祝日・月1回水曜日(不定)
https://www.kyogashi.com/

 

・千本玉壽軒(せんぼんたまじゅけん)

1938年(昭和13年)創業。お店は北野天満宮から徒歩10分のところにあります。バスなら千本今出川の停留所からすぐ。

 

生菓子はどれも美しく繊細。干菓子の数々も目を奪う美しさです。千本玉壽軒さんも午前中早めに伺いましょう。

お店に初めて伺ったのは10月中旬。この時期の生菓子は「栗」がメインだったので、栗餅を購入。柔らかい求肥に、滑らかなこしあんと栗が入って、その美味しさにただただ溜息が出るばかりでした。いや~美味しかった!

羽二重餅の「西陣風味」も絶品です。

営業時間:8:00~18:00
定休日:水曜日
http://sentama.co.jp/

 

・嘯月(しょうげつ)

1916年(大正5年)創業。地下鉄・北大路駅から徒歩10分ほど。住宅街の中に佇む、完全予約制のお店。

 

嘯月さんといえば「きんとん」。季節毎に素晴らしいきんとんが作られています。

初めて伺ったのは秋。秋のきんとん「交錦」をいただきました。きんとんあんのソフトで滑らかな舌触り。初めて食べた餡の食感でした。感動の一品。

嘯月さんは完全予約制。予約時に電話で生菓子の種類を尋ねることも可能です。もし希望がなければ「きんとん」か「おまかせ」でお願いするのがオススメ。

遅くとも3日前には予約した方がいいと思います(数が多い場合はお早めに)

営業時間:9:00~17:00
定休日:日曜日・祝日

 

生菓子は当日中に

生菓子は新鮮さが命。購入した当日中に、いただきましょう。

京都に宿泊される方は、宿泊先で。日帰りの方は、ご自宅で。あるいは京都の街中の公園で、お茶と共に一休みも兼ねて、頂くのもいいものですよ。

お店では、お願いすると楊枝の黒文字を下さいます。

 

 
京都の和菓子屋さんの情報収集は、こちらの本を参考にしました

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