端午の節句に粽を作りませんか。
粽は円錐形の生地を笹の葉で包んだもの。外郎粽(ういろうちまき)、水仙粽(すいせんちまき)、羊羹粽(ようかんちまき)、団子粽などがあります。
今回は、もっちりと歯切れの良さが美味しい「外郎粽」とつるりとした食感が美味しい「羊羹粽」を作ります。
粽の材料と道具
材料:5本分
◎外郎粽(3本分)
・上新粉:50g
・砂糖:35g
・葛粉:5g
・水:48g
◎羊羹粽(2本分)
・葛粉:12g
・砂糖:25g
・こしあん:20g
・水:60g
◎その他
・笹の葉:15枚(枝付を使います)
・い草:5本
道具
・ボウル
・ゴムベラ
・茶漉し
・蒸し器
・鍋
外郎粽:米粉やもち粉、あるいは葛などに、砂糖と水を混ぜて蒸したもの。もっちりとした食感が特徴。色は白が多いですが、黒糖を使った黒も見かけます。
水仙粽:葛粉に砂糖、水を加えて、加熱したもの。ぷるんとした葛独特の食感が特徴。色は透明です。
羊羹粽:葛粉、砂糖、あん、水を加えて、加熱したもの。ぷるんとした葛独特の食感になります。
どれも美味しいですが、私のオススメは羊羹粽です。ほんのりと甘く、そして葛の食感がとても美味しいです!
粽の作り方
下準備
笹の葉とい草を洗い、鍋で10分ほど煮て、煮沸しておきます
外郎粽を作る
1. 生地を作る
ボウルに上新粉と砂糖を入れ、混ぜ合わせます
葛粉に水を加え溶かし、茶漉しで漉します
上新粉と砂糖のボウルに、葛液を入れ、ゴムベラでよく混ぜ合わせます
玉子豆腐器などの金属製の型に、濡れた手ぬぐいを置き、生地を流し入れます
2. 蒸す
沸騰した蒸し器に型を入れ、蒸します(20分/中~強火)
3. こねる/成型
蒸し上がったらボウルに入れ、こねます。表面が滑らかになるまで、しっかりとこねてください
こねたものを3つに分け、それぞれ丸めておきます。生地はやや固いので、なかなかきれいな丸型にならないのですが、ここでしっかりときれいな丸型を作っておくと、出来上がりがきれいになります。
円錐形を作ります。トレイなどにのせ、手のひらで転がしながら、円錐形に伸ばします
羊羹粽を作る
1. 生地を作る
葛粉に水を加え溶かし、茶漉しで漉します
鍋に葛液と、こしあん、砂糖を入れ、よく混ぜ合わせます
2. 葛を練る
中火にかけながら、葛を練ります。ゴムベラで全体をよく混ぜながら、加熱してください。
透明でツヤのある、もっちりとした状態になったら、火を止めます。
ボウルに移し入れます
外郎粽と水仙粽共通:笹の葉で包む
1. 葉の上にのせる
笹の葉の水気を軽くふき取ります
笹の葉を3枚重ね、右端の葉の上に粽をのせます
2. くるむ
右側から葉をなるべくきつく巻きます
巻き終わったら茎を引っ張り、ゆるみのないようにします
頭頂部をしっかりと押さえます
3. い草を巻きつける
頭頂部にい草を2回、巻きつけます
左回りにい草を巻きつけ、根元まで来たら粽の向きを変え、2回巻きつけます
親指で輪を作り、い草を通して、固く結びます
全ての粽を巻き終えたら、5本そろえて、茎を切りそろえます
4. 外郎粽をもう一度蒸す
外郎粽を沸騰した蒸し器に入れ、5分間蒸して、完成です
粽の作り方(動画)
粽の賞味期限と保存方法
粽は常温保存し、翌日までにお召し上がりください
粽と言えば、やっぱり京都。端午の節句には和菓子屋さんの店頭に美しい粽が並びます。
最も有名な粽は御粽司 川端道喜さんの水仙粽と羊羹粽。創業1503年、300年以上に渡り、京都御所に毎朝「お朝物」を届けていた川端道喜さん。粽を通年販売されています(販売の無い月もあります)。要予約ですが、機会があったらぜひ食べてみたいですね。
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