ポルトガルスイーツの定番と言えば、パステル・デ・ナタ。日本ではエッグタルト、英語ではカスタードタルトとも呼ばれています。本日はこのパステル・デ・ナタをご紹介します。
実際にはタルトというか、パイ菓子です。パリッパリのパイ生地に、フィリングは卵黄のカスタードクリーム。クリームはビロードように滑らかで、とろ~りと溶けそうです。サイズは直径5cmほど。ポルトガル菓子の中では小さめです。
ちなみに「ナタ」はクリームのこと。「パステル」はタルトの意味です。
ポルトガルの定番スイーツ「ナタ」とは?
そもそも、パステル・デ・ナタは修道院で作られていました
ナタはもともと修道院で作られていたお菓子。その昔、修道院では卵の卵白を洗濯のりに使い、残った卵黄を活用するため、お菓子作りが始まったとされています。有効活用ですね。そして、修道院のお菓子が受け継がれ、現在のように街中のお菓子屋さんで作られるようになりました。ナタに限らず、ポルトガルには卵黄を使ったお菓子が多いのです。
ポルトガルで一番人気のナタをご紹介します
ポルトガルのどこへ行っても人気のナタ。リスボンのお菓子屋さんにも必ずと言っていいほど置いてありました。中でも一番おいしいとされるのが、リスボン・ベレン地区の老舗 「パステイス・デ・ベレン」(訳:ベレンのお菓子屋)のナタ。
パステイス・デ・ベレンでナタをいただきます
ベレンは、リスボンの西側に位置する地区。中心部からは少し離れたところにあり(とは言えわずか6km)、市電や電車で向かいます。
パステイス・デ・ベレンの創業は1837年。近くのジェロニモス修道院から伝えられたレシピを忠実に守り、今でも作られています。参加したツアーのガイドさん曰く、レシピが守られるよう、一子相伝のように伝えているとか。(英語の聞き取りがいまいちで確かではありませんが…)
下の写真はナタを買い求める行列です。観光客が多いのですが、中には地元の人(と思われる)が箱単位で買い求めています。
列に並び、待つこと5分。注文すると、さらに待つこと約1分。店の奥から、紙袋に入ったナタがやって来ました。ぬくもりがあります。クリームの溶けそうな感じを損なわないよう、やや温めてから提供しているのかもしれません。嬉しい心遣いです。
店内はお客さんでいっぱい。ゆっくりできませんので、そうそうに退散。ナタを持ち、目の前の公園へと移動します。公園の売店で、エスプレッソを買い、ベンチに腰掛け、ナタをいただきます。
「パリッ」「とろ」「うま~」
これがパステイス・デ・ベレンのナタを食べた感想です。じつにおいしく、甘すぎず、しかし食べごたえあり。またパイ生地のパリッパリッ感は今までに食べたことのない食感です。
パリパリ感の秘密は、オーブンの焼き温度。約400度という高温で短時間で焼くからこそ出来る食感だそうです。
「ナタを手作りしたい!」と考えていましたが、難しそうですね。。。焼き温度が400度ですから。
リスボンを訪れる機会のある方は、ぜひベレンのパステル・デ・ナタをお召し上がりください!
パステイス・デ・ベレンへの行き方
ベレンはリスボン中心部から電車で行くのがオススメ。
カイス・ド・ソドレ駅から、カスカイス行きに乗り、ベレン駅で下車。乗車時間は約10分。とても近いです。
駅からパステイス・デ・ベレンまでは、徒歩5分ほど。店前に行列ができていますので、すぐに見つけられますよ。
営業時間:8時~23時
日本にもあります、ポルトガル菓子屋さん
東京・代々木公園:ナタ・デ・クリスチアーノ
http://www.cristianos.jp/nata/
東京・神田:ドース・イスピーガ
https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131002/13211554/
(食べログです)
京都・北野天満宮:カステラ・ド・パウロ