東京あんこ散歩。文京区本郷から白山、春日界隈を歩きました。この周辺は東京大学をはじめ、東洋大学や、小・中・高と学校の多い街。街を歩くと本当に多くの学生さんとすれちがいます。また文京区は昔から文人が暮らした街。文京区のお菓子屋さんには文豪にちなんだ数々のお菓子が販売されています。
せっかくなら文豪にゆかりのある和菓子屋さんに行きたい、と訪問したのが「一炉庵」さん。創業は明治。あの夏目漱石が好んで通ったお店だそう。漱石が教鞭に立っていた東京大学からは徒歩7~8分のところにあります。夏目漱石と言えば、2016年は没後100年、2017年は生誕150年。最近は漱石に関する番組や企画展が行われていますね。「吾輩は猫である」を執筆しながら、漱石も一炉庵さんの和菓子を食べて、一休みしていたのでしょうか。
一炉庵さんは、主に季節の生菓子を販売されています。冬にはクリスマスにちなんだサンタクロースの形をした生菓子なども。美しいだけでなく、可愛らしい生菓子もあるのも嬉しいところ。
一炉庵さんの和菓子でオススメは、生菓子ではなく「みそまん」。味噌味のおまんじゅうです。お味噌の和菓子と言えば、「花びら餅」や「柏餅」を思い浮かべますが、みそまんは、生地にお味噌が入っています。味噌のいい香り、そして味噌の塩味が上品なこしあんと合います。本当においしいおまんじゅうです。
今回、お店を訪れたのが冬至前。ゆずの黄身時雨も販売されていました。こちらの黄身時雨は食感が特徴的。ふんわりとしてホロホロ崩れそう・・・。黄身時雨、なかなか美味しいものに出会えず、生地がボソボソあるいはねっとり、しっとりし過ぎ、甘過ぎるなど。しかし、一炉庵さんの黄身時雨はふんわり滑らか、かつ餡はとても上品なお味。久しびさに美味しい黄身時雨に出会いました。
文京区は、お散歩にぴったり。東京大学から白山~小石川と1時間ほど歩きましたが、学校をはじめ、老舗のお店もあり、街歩きが楽しい街です。ただし、とても坂の多いところなので、スニーカー履きが必須ですね。